第二夜

お年玉

私の家は親戚が少なく、お年玉の貰える機会が少なかった。かとって両親がくれる金額も多くなく、「全部で3、4万くらい貰えたよ」と学校で話す友人たちがいつも羨ましかった。 お年玉自体は社会人になってパッタリ貰えなくなってしまい(当たり前である)、寧…

汝の名は達磨なり

私がまだ小さき毛玉として、そこいらに転がる綿埃と毛頭変わりなき頃、物欲というものがあまり無かった。おそらく自分の好みをちゃあんと把握しきれておらず、世に溢れる物たちの中から何かを選択するという作業ができなかっただけだと今になって思うのだけ…

透明少女

音楽の楽しみ方は多様であり、私は「好きなアーティストが好んでいる音楽を辿っていくこと」が割に好きだ。ある日例によって、とあるアーティストのルーツを辿っていると、NUMBER GIRLというバンドにぶち当たった。 フロントマンである向井秀徳の独特な喋り…

夜を過ごすには

学生の時分、幾分か自堕落な生活をしていた。一人暮らしは自分以外に朝起きたり、ごはんを食べたり、歯を磨いたり本を読んだりする者が居ない。したがって生活は己の掌の上にあり、果たしてそれは良くも悪くもである。 ある時私は生活を改善するべく、習慣を…

人間失格

「恥の多い生涯を送ってきました」と綴ったのは太宰だけれども、今回は恥ずかしく思うこと(羞恥心というか)についての話をしたいと思う。 いま付き合っている恋人とは随分長いこと一緒に居て、共に生活をする上では概ねの事が恥ずかしくなくなった。寝起き…