エイリアンズ

今年の春に環境が変わってからというものの、ウォークマンで音楽を聴くことがめっきり減ってしまった。私は中学生の時分に音楽への興味を持ち始め、高校生でおおいにねじ曲がった嗜好を発現し、大学生で落ち着いたかのように見えたが、ある日を境に昔流行った音楽を追うようになった。今でも小沢健二のライブに行けて良かったなあと思い返しては、何か込み上げてくるものがある。

 

話は変わるが、私は運動不足だ。すぐ顔に肉がついてしまう。なかなか腹に肉のつくことはないが、顔がむくんでしまう。損だなと思う。このままじゃいかんと一念発起し、私はウォーキングを始めることにした。

 

夜の落ち着いた時間に上着を羽織り、スニーカーでずんずん歩く。Safariで調べたところによると、有酸素運動は身振りを大きくした方がいいらしい。なるほど私は手を大きく振ってぶんぶん歩く。

 

初めの内は良かったものの、だんだん耳が寂しくなってくる。さてどうしたものかと考えていると、無意識のうちに左ポケットにウォークマンを入れていたことに気付いた。

 

シャッフル機能で適当に再生したキリンジのエイリアンズは、冷え込んできた秋夜にピッタリで、何だか嬉しくなってしまって熱心に歩いた。

 

さてウォーキングから帰った私であったが、我慢できずに、明日のおやつとして買ってあったガルボを全て平らげてしまい、全ては秋の夜の夢、水泡に帰すこととなった。